【プロ直伝】商品写真の撮り方|初心者が押さえるべき5つのポイントと裏技

2022.1.7
【プロ直伝】商品写真の撮り方|初心者が押さえるべき5つのポイントと裏技

売れる商品写真とそうでない写真、その違いは高価な機材ではありません。

実は、本当の初心者が最も簡単に見栄えの良い商品写真を撮るコツは「窓際の自然光を利用すること」です。

照明機材がなくても、「窓からの光+薄手のカーテン」。これだけで影が柔らかくなり、商品の色や質感が自然に表現できます。

この記事では、商品撮影サービス『物撮り.jp』を運営するプロのフォトグラファーでもある私篠原が初心者の方が今すぐ実践できる商品写真の撮り方のポイントを、準備から撮影、簡単な編集まで7つのステップで徹底解説させていただきます。

まずはこれを揃えよう!商品撮影に必要なもの

まずはこれを揃えよう!商品撮影に必要なもの

高価な機材は不要です。ほとんどのものは、ご自宅にあるものや安価に手に入るもので代用できます。

  • カメラ(スマホでOK):今のスマートフォンのカメラは非常に高性能です。わざわざ一眼レフカメラを買わなくても、十分に綺麗な写真が撮れます。この記事では主にスマホでの撮影を前提に解説します。
  • 背景 商品の下に敷いたり、背景に使うものです。おすすめは大きな白い画用紙や模造紙です。シワになりにくく、光を綺麗に反射させてくれます。100円ショップでも手に入ります。布を使う場合は、アイロンをかけてシワを伸ばしておきましょう。
  • レフ板:光を反射させて、商品の影になっている部分を明るくするための板です。専用品でなくても、白いスチレンボードや画用紙、キッチンのアルミホイルを段ボールに貼ったものでも十分な効果があります。
  • 三脚:手ブレを防ぎ、同じ構図で何枚も撮影するために重要です。スマホ用の小さな三脚なら1000円程度から購入できます。三脚を使うだけで、写真のクオリティが格段に安定します。

ポイント1:光を制する者は商品写真を制す

商品写真のクオリティの9割は「光」で決まります。

プロの現場でも、最も時間をかけるのがライティングです。しかし、初心者の方が最も簡単にプロ品質の光を再現する方法があります。

最高の照明は「窓際の自然光」

私たちが運営する『物撮り.jp』でも、光沢のあるアクセサリーなど、照明の反射が難しい商品の撮影依頼をいただくことがあります。強い照明を当てると白飛びしてしまうため、あえてレースのカーテンを引いた窓際で撮影することがあります。

この「レースのカーテン越しの光」がポイントです。

直射日光は影が強く出過ぎてしまい、商品の印象が硬くなります。曇りの日の窓際や、レースのカーテンで光を和らげることで、全体に柔らかく光が回り、プロが使う大きな照明機材(ディフューザー)で撮影したような効果が得られます。

撮影する際は、商品を窓のすぐ横に置き、窓を光源として使ってみましょう。

「レフ板」で影をコントロールする

窓際で撮影すると、窓と反対側に影ができます。この影を少し明るくするだけで、商品の立体感やディテールがはっきりと見え、写真全体の印象が明るくなります。

そこで使うのが「レフ板」です。

  1. 商品を置きます。
  2. 窓から光が差し込み、商品に影ができます。
  3. その影ができている側に、レフ板を立てて置きます。
  4. レフ板に反射した光が影の部分を照らし、明るくします。

レフ板を商品に近づけたり遠ざけたり、角度を変えたりして、影の明るさがどう変わるか試してみてください。これだけで「素人っぽさ」が抜け、プロのような仕上がりになります。

ポイント2:スマホのカメラ設定は3つだけでOK

難しい設定は不要です。スマホの標準カメラアプリで、以下の3点だけ意識してください。

1. ピントは必ず商品に合わせる

基本中の基本ですが、意外とできていない方が多いです。画面に写っている商品のメイン部分を指でタップしてください。そこに四角い枠が表示され、ピントが合います。ピントが合っていない写真は、それだけで価値がありません。

2. 明るさ(露出)を少しプラスに調整する

白い背景で商品を撮影すると、カメラは「全体が明るすぎる」と判断し、自動的に写真を少し暗くしようとします。その結果、肝心の商品が暗く写ってしまうのです。

これを防ぐために、ピントを合わせた後に出てくる太陽のマーク(明るさ調整バー)を少し上にスライドさせましょう。

「少し明るいかな?」と感じるくらい(+0.3〜+0.7程度)に設定するのがプロのテクニックです。暗い写真を後から明るくすると画質が荒れやすいですが、少し明るめに撮っておけば、後処理も綺麗に仕上がります。

3. デジタルズームは絶対に使わない

被写体に寄りたいときにズーム機能を使いたくなりますが、スマホのデジタルズームは単に画像を切り取って引き伸ばしているだけなので、画質が著しく低下します。

ズームは使わず、自分が動いてスマホを商品に近づけたり遠ざけたりして画角を調整しましょう。

ポイント3:商品の魅力が伝わる「構図」の基本

どこに商品を配置し、どの角度から撮るかで、商品の魅力の伝わり方は大きく変わります。

「日の丸構図」と「三分割法」を使い分ける

  • 日の丸構図: 商品をど真ん中に配置する最もシンプルな構図です。商品の形やデザインをストレートに見せたい場合に有効です。
  • 三分割法: 画面を縦横に三分割する線をイメージし、その線が交わる点に商品のポイントを置く構図です。写真にリズムと安定感が生まれ、おしゃれな印象になります。多くのスマホでは、カメラ設定で「グリッド線」を表示できるので、ぜひ活用してください。

商品が最も魅力的に見える角度を探す

商品の撮影角度には、主に3つの基本パターンがあります。

  1. 真上から(俯瞰): 食器やアパレル、化粧品などを並べて見せる際に有効です。商品の全体像や配置の美しさを見せられます。
  2. 水平(アイレベル): ボトルや家電など、高さのある商品を撮影する際の基本です。安定感と信頼感を与えます。
  3. 少し斜め上から: 最もオールマイティな角度です。商品の正面と上面(または側面)を同時に見せられるため、立体感が出て形が分かりやすくなります。
【物撮り.jpの裏技】

私たちはアパレル商品の撮影で、商品を平置きする際に「浮遊感」を出す独自の方法をよく使います。

商品を背景からほんの数センチ浮かせる台の上に置き、少し斜め上から撮影するのです。すると商品と背景の間にわずかな影が生まれ、まるで商品が軽く浮いているような高級感を演出できます。これは構図とライティングの小さな工夫で、商品の見え方が劇的に変わる良い例です。

ポイント4:撮影前の「ひと手間」がクオリティを左右する

撮影用背景を広くするには意味があります。

撮影場所が狭ければ撮影商品にあてる照明器具まで距離も短くなってしまうので、どうしても偏った照明になってしまいます。

商品まで近い位置に照明機材がある場合、柔らかい照明をつくるには高度な撮影テクニックが必要となります。

そのためには知識や経験が必要となります。

簡単に撮影イメージをシンプルに光が偏らないセッティングをするには撮影背景を大きくすることが近道です。

また背景を大きくする、もう一つのメリットがあります。

それは背景から商品を離した場所に置けるからです。

商品を背景から離すことによって、商品に当たった光が背景に影として残りにくくすることができるからです。

それにより白背景の色のトーン変化も起きにくいので、いろいろな商品と背景のトーンを統一することができるようになります。

4,写真の色味にアクセントを加えよう。

撮影技術以前に、とても重要なことがあります。それは「商品を綺麗にすること」です。

  • 指紋やホコリを拭き取る: アクセサリーや光沢のある製品は特に注意が必要です。マイクロファイバークロスで丁寧に拭き上げましょう。
  • シワを伸ばす: アパレルや布製品は、アイロンやスチーマーでシワを完璧に取り除きます。
  • 形を整える: バッグであれば中に詰め物をして形を整え、洋服であれば綺麗に畳むか、立体的に見せる工夫をします。

この地味な作業を怠ると、どんなに撮影技術があっても綺麗な写真にはなりません。

ポイント5:簡単な「写真編集」で仕上げる

撮ったままの写真を「撮って出し」で使うのは非常にもったいないです。プロは必ず撮影後に編集(レタッチ)を行います。

スマホの標準アプリでもできる簡単な編集で、写真は見違えるほど良くなります。

  • 明るさとコントラスト: 全体の明るさを最終調整し、コントラストを少し上げると、写真が引き締まります。
  • トリミング(切り抜き): 不要な余白をカットして、商品が主役になるように構図を整えます。三分割法を意識してトリミングするのも効果的です。
  • シャープネス: 少しだけシャープネスを上げると、商品のディテールがはっきりして、くっきりとした印象になります。やりすぎると不自然になるので注意しましょう。

撮影が難しい・面倒ならプロに任せるのも一つの手

撮影が難しい・面倒ならプロに任せるのも一つの手

ここまで初心者の方が自分で商品写真を撮るためのポイントを解説してきました。これらのコツを実践すれば、写真のクオリティは間違いなく向上します。

しかし、 「たくさんの商品を撮影する時間がない」 「どうしても上手く撮れない商品がある(ガラス製品、宝石など)」 「ECサイト全体で写真のトーンを統一したい」 といった場合は、プロに任せるのが結果的に時間とコストの節約になることもあります。

私たち『物撮り.jp』は、1カット550円(税込)からという低価格で、プロクオリティの商品写真を提供するオンライン撮影代行サービスです。

商品をスタジオに送るだけで、最短3営業日で高品質な写真データをお届けします。1商品からでもご注文可能で、全国どこからでもご利用いただけます。

もしご自身での撮影に限界を感じたり、ビジネスをさらに加速させたいとお考えでしたら、ぜひ一度私たちのサービスをご検討ください。

まとめ:商品写真上達への5つのポイント

まとめ:商品写真上達への5つのポイント

最後に、今回ご紹介した商品撮影のポイントをまとめます。

  1. 準備するもの: スマホ、白い背景、白い板(レフ板)、三脚を揃える。
  2. 光: 窓際の柔らかい自然光を使い、レフ板で影を明るくする。
  3. スマホ設定: 商品をタップしてピントを合わせ、少し明るめに設定する。ズームは使わない。
  4. 構図: 日の丸構図や三分割法を使い、商品の魅力が伝わる角度を探す。
  5. 編集: 明るさ、コントラスト、トリミングで写真を仕上げる。

まずはご自身の商品で、窓際での撮影とレフ板から試してみてください。きっとその効果に驚くはずです。この記事が、あなたのビジネスの一助となれば幸いです。

 

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