Amazon広告の最新3トレンドが分かる。動画・外部配信・AIの活用法
目次
「Amazon広告は、検索結果の上に出るスポンサー表示のこと」。そう思っていませんか。実は今のAmazon広告は、他社サイトや動画配信、AIの制作ツールまで広がっています。結論から言うと、強みはAmazonが持つ購買データを活かせる点で、始めるなら小さなスポンサー広告からです。ある日の買い物の場面を追いながら、最新の全体像を初心者向けに整理します。
ある日の買い物で、Amazon広告はどこに現れるのか?

結論から言うと、Amazon広告は「Amazon内の検索」「他社のサイトやアプリ」「Prime Videoなどの動画」の3か所に現れます。それぞれ役割が違うのです。
1日の中で、広告に出会う3つの場面は?
ポイントは3つ。朝は検索、昼は他社サイト、夜は動画。同じ商品の広告に、場所を変えて出会う流れです。
例えば、こんな1日を想像してみてください(あくまで架空の例です)。
- 朝:Amazonのアプリで「日焼け止め」を検索。検索結果の上に「スポンサー」と書かれた商品が並ぶ
- 昼:Amazonでは買わず、ニュースサイトを見ていると、同じブランドのバナー広告が出る
- 夜:Prime Videoでドラマを見ると、再生前に動画広告が流れる
| 場面 | 広告の種類 | 主な役割 |
|---|---|---|
| Amazon内の検索・商品ページ | スポンサー広告 | 買う気のある人に商品を見つけてもらう |
| 他社のサイト・アプリ | ディスプレイ広告・Amazon DSP | 離れた人にもう一度思い出してもらう |
| Prime Videoなどの動画 | 動画広告 | 広く知ってもらい、興味を育てる |
いまのAmazon広告とは、何なのか?
Amazon広告とは、Amazonが持つデータを使い、Amazon内外のさまざまな場所に広告を出せる仕組みです。検索広告から動画、外部配信まで広がっています。
Amazon Adsは、広告プロダクト、自社が持つインサイト、幅広いリーチ、効果測定の仕組みを組み合わせて提供しています。事業としての勢いも大きく、2025年の広告事業の売上は686億ドルで、前年比22%増。第4四半期は213億ドル(23%増)でした。
初心者向けメモ:「広告主」は広告を出す側(ブランドや出品者)のことです。Amazonで商品を売っていなくても使える広告もあります。Prime Video広告は、Amazonでの出品の有無にかかわらず、すべての企業が購入できるとAmazonは説明しています。
トレンド①:Prime Video広告は何が新しいのか?

ポイントは3つ。日本では2025年4月に始まったこと、Amazonで売っていない企業も出せること、そして新フォーマットが予定されていることです。
日本では、いつからどんな形で始まったのか?
「テレビCMの代わり」と思われがちですが、実際は配信作品の再生前後や途中に入る動画広告で、視聴者側は追加料金で非表示にもできます。
Prime Videoは2025年4月8日から、日本でも映画やテレビ番組に広告を表示し始めました。広告なしのオプションは月額390円です。Amazonは、他の配信サービスやリニアTVより広告を少なくする方針だと説明しています。
広告主の側から見ると、Amazonの購買などのデータを活用できる点が特徴とされています。ただし、具体的にどんな条件で絞り込めるかは、公式の仕様確認が必要です。
最近の実績と新フォーマットは、どうなっているのか?
ポイントは3つ。広告主の支出が増えたこと、Amazonで売らない広告主も増えたこと、新フォーマットが予定されていることです。
Amazon Adsによると、2025年10月〜2026年3月の平均キャンペーン支出額は、2025年4〜9月と比べて45%増えました。Amazonで商品を販売していない広告主の数も48%増えています(いずれもAmazon内部データ)。
また、日本のPrime Video視聴者は、広告に接触して購入に至る可能性が38%高いとされています(GWI調査)。国内の事例では、花王、日本ロレアル、資生堂ジャパンがスポンサーを務めたメイクアップバトル番組が紹介されています。
新しいフォーマットは3つです。
- ロケーションベースのインタラクティブ動画広告(2026年第4四半期予定):近くの実店舗への来店につなげる
- ポーズ広告(2026年第4四半期予定):一時停止中に「カートに追加」などの表示を出す
- ネクストアップ広告(2027年第1四半期予定):エピソードの切り替わり時に出す
ただし、これらの数字はAmazon自身の発表です。第三者による検証ではない点には、注意してください。
トレンド②:Amazon DSPで、広告はどこまで外へ広がるのか?

結論から言うと、DSPは「Amazonのデータを使って、他社のサイトやアプリ、動画配信にも広告を出す仕組み」です。ネット全体が広告枠になる、というイメージでしょう。
DSPとは、何ができる仕組みなのか?
DSP(広告枠を自動で買い付ける配信ツール)とは、複数のサイトや動画サービスに、条件を決めて広告を出せる仕組みです。
例えば「Amazonでキャンプ用品を見たまま買っていない人に、別のニュースサイトで『お買い忘れはありませんか』と表示する」といった使い方が考えられます。ただし、実際に使える条件は、Amazonの仕様やプライバシー設定によって変わります。
ディスプレイ広告は、Amazonストアでの出品の有無に関係なく、あらゆる企業向けに設計されたソリューションです。
配信先は、どう広がっているのか?
動画配信への広がりが目立ちます。2025年9月に、NetflixとAmazon DSPの提携が発表されました。日本を含む11カ国で、2025年第4四半期に提供が始まる予定です。
米国では、RokuやDisneyの配信枠も、Amazon DSPから買えるようになりました。日本での提供範囲は別なので、混同しないでください。
Amazon自身は、成果についてもこう説明しています。ディスプレイ広告を使うブランドは、Amazon外の売上が平均47%増え、スポンサー広告では23%増えたとされています。条件が示されていない公式の数字なので、あくまで参考値として読むのが無難です。
トレンド③:生成AIは、広告づくりをどう変えるのか?

「AIで誰でもプロ並みの広告が作れる」と言われがちですが、実際は国や機能によって提供状況が違い、最後の確認は人の仕事です。
AIで、何ができるようになったのか?
ポイントは3つ。画像の生成、動画の生成、そして会話での企画づくりです。
Amazon Adsは2024年10月15日に、AI機能を一元化した「クリエイティブスタジオ」の提供を開始しました。さらに、2025年9月には、チャットで商品やオーディエンスを調べ、ストーリーボードを作り、動画やディスプレイ広告を制作できるAIツールが発表されました。
CEOのジャシー氏は決算説明会で、数週間かかっていた工程が数時間になると述べています。制作コストの面でも、画像生成機能は追加費用なしで使えると説明されています。
使う前に、何に気をつけるのか?
結論から言うと、「日本で使えるか」「商品の実物と違わないか」の2点です。
AI画像生成の独立ページは、公式の告知時点で米国、カナダ、欧州の主要国などで提供され、日本は記載がありませんでした。機能は更新されるため、お使いの管理画面で確認してください。
また、生成した背景や演出が実際の商品と食い違うと、買い手の誤解を招きます。表示の正確さは、事業者側の責任です。結局、元になる商品画像の質が、仕上がりを左右するはずです。
Amazon広告の強みと弱みは何か?

結論から言うと、強みは「買い物中の人に届く」ことと「Amazon内の成果を数字で追える」こと。弱みは、競争による費用の増加とAmazonへの依存です。
Google・Meta広告とは、何が違うのか?
ポイントは3つ。ユーザーの目的、使うデータ、成果の見え方です。
| 項目 | Google・SNS広告 | Amazon広告 |
|---|---|---|
| ユーザーの目的 | 調べもの、閲覧、暇つぶしなど多様 | 買い物の途中が多い |
| 主なデータ | 検索・閲覧・関心の履歴 | Amazonでの購買・閲覧など(自社のデータ) |
| 成果の見え方 | 媒体や設定による | Amazon内の売上と結びつけて測りやすい |
ただし、「どちらが圧倒的に強い」と断言はできません。認知を広げたい場面ではGoogleやSNS広告が向く場合もあり、目的次第で使い分けるのが現実的です。
メリットは何か?
- 買い物中の人に届く:検索や商品ページなど、購入に近い場所に出せる
- 小さく始められる:スポンサー広告は、セルフサービスのクリック課金型で、検索結果や商品詳細ページに表示されます。
- 成果を数字で見られる:ACoS(広告費÷広告経由の売上)やROAS(広告経由の売上÷広告費)で確認できる
例えば、広告経由の売上が10,000円で広告費が2,500円なら、ACoSは25%、ROASは4倍です。
デメリットは何か?
多くの場合、広告を出すこと自体より、利益が残るかどうかで差がつきます。
- 費用の上昇:海外ベンダーの調査では、約8割のブランドがクリック単価の上昇を実感し、半数近くが2桁の上昇と報告しています。日本固有の公式統計は確認できていません。
- Amazonへの依存:手数料や広告単価の変化に、利益が左右される
- 利益の圧迫:仮に粗利率が30%でACoSが20%なら、広告後に残るのは約10%。ACoSは粗利から逆算して決める必要がある
初心者はどう始めるべきか?ステップとチェックリスト

結論から言うと、まずは商品ページを整え、少額のスポンサー広告から始めるのが安全です。動画やDSPは、その次の段階になります。
始め方は3ステップ、何をするのか?
ポイントは3つ。土台を整える、小さく試す、データを見て広げる、の順です。
- 土台を整える:商品画像、説明、価格、在庫、レビューを見直す
- スポンサー広告で小さく試す:スポンサープロダクト広告は、Amazonに出品している商品の販売促進に使えます。
- データを見て広げる:成果が見えたら、ブランド向けやディスプレイ広告、動画広告、DSPへと広げる
導入前のチェックリストは?
- 商品画像と説明が、広告を見た人の疑問に答えているか
- 在庫と価格が、広告期間中も維持できるか
- 粗利から逆算した、目標ACoSを決めたか
- 広告の種類ごとの課金形態と最低条件を、公式で確認したか
- 効果測定の指標(売上、ACoS、ROAS)と比較期間を決めたか
- 広告クリエイティブ(画像・動画)の素材は揃っているか
失敗しがちなケースと回避策は?
| 失敗しがちなケース | 回避策 |
|---|---|
| 商品ページが弱いまま広告を出す | 画像と説明を先に整える |
| 売上だけ見て、利益を見ない | 粗利から目標ACoSを決める |
| 最初から動画やDSPに大きな予算を投じる | スポンサー広告で小さく試す |
| AI生成の画像をそのまま使う | 実物との違いがないか確認する |
これからのAmazon広告は、どうなるのか?

「伸び続ける」と言われますが、確かなのは変化が速いことです。確認できる動きと、まだ不確実な点を分けて見ておきましょう。
動画では、前述のとおり日本でも新フォーマットが予定されており、広告を「見せる」から「来店や購入につなげる」方向へ進んでいます。
AIショッピングとの関係も注目点です。AmazonのAIショッピングアシスタント「Rufus」は、2025年9月2日に日本のすべての顧客に提供されました。海外では、Rufus内で動画広告をテストする動きがあり、初期の検証では検索予算の約1%程度とされています。日本での広告提供は、現時点では確認できていません。
備えは3つ。商品情報を正確に整える、Amazon以外の販路も育てる、そして数字で判断する習慣をつける。どの変化にも通用する土台です。
広告の成果を支える素材は、どこで揃えられるのか?
結論から言うと、広告の成果を左右する素材は「メイン画像」「使用シーンの画像」「動画」の3つです。ここは撮影で整えられる領域になります。
ここまでの基準を、実際のサービスに当てはめて考えてみましょう。
Amazonのメイン画像は、商品単体で背景が白い画像を使い、テキストやイラストは入れられません。サブ画像は最大8枚まで設定でき、別角度の写真や使用シーンの説明に使えます。広告の種類によって必要な素材は異なるため、最新の要件は公式で確認してください。
| 素材 | 窓口 | 内容 |
|---|---|---|
| メイン画像・基本カット | 物撮り.jp | 白背景のEC向け商品撮影。1カット550円から、全国から非対面で依頼可能 |
| 使用シーン・世界観の画像 | フォトル | ライフスタイル・D2C向けの撮影 |
| 動画広告・着用イメージの素材 | モデル撮影・動画制作 | モデルのキャスティング、モデル撮影、動画制作を用途に合わせて対応 |
なお、キャンペーン設定や入札といった広告運用そのものは、運用の専門会社の領域です。素材の面で何から整えるか迷ったら、一度見てみる価値はあるでしょう。
Amazon広告に関するよくある質問
Amazonで商品を売っていなくても、広告を出せますか?
Prime Video広告やディスプレイ広告は、出品の有無にかかわらず利用できるとAmazonは説明しています。ただしスポンサープロダクト広告は、Amazonに出品している商品が対象です。
少額から始められますか?
スポンサー広告はセルフサービスのクリック課金型で、予算を調整しながら試せます。動画やDSPは課金形態や最低条件が異なる場合があるため、公式での確認をおすすめします。
ACoSとROASは、何が違うのですか?
ACoSは「広告費÷広告経由の売上」、ROASは「広告経由の売上÷広告費」です。互いに逆数の関係で、低いACoS、高いROASほど効率が良いと言えます。
生成AIの広告制作機能は、日本で使えますか?
機能と国によって提供状況が違います。AI画像生成の独立ページは、告知時点で米欧中心でした。日本の広告コンソールで、利用できる機能を確認してください。
Prime Video広告は、誰でも出せますか?
利用資格のあるブランド、出品者、取引企業、代理店が購入でき、Amazonでの出品の有無は問われないと説明されています。詳細な条件は、Amazon Adsや代理店に確認してください。
まとめ:Amazon広告は「小さく試して、数字で広げる」

Amazon広告は、検索広告にとどまらず、動画・外部配信・AIへと広がっています。ただし、万能ではなく、利益が残るかを見ながら進めることが欠かせません。ここまでの内容を整理します。
- 全体像:Amazon広告は、検索・他社サイト・動画の3つの接点に広がる。2025年の広告売上は686億ドル(前年比22%増)
- トレンド①:日本のPrime Video広告は2025年4月に開始。2026年9月に新フォーマット3種が発表され、広告主の支出は半年で45%増(Amazon内部データ)
- トレンド②:Amazon DSPは、Amazonのデータを使って他社サイトや動画にも配信。Netflix連携は日本も対象(2025年第4四半期予定)
- トレンド③:クリエイティブスタジオでAIによる画像・動画・企画づくりが可能に。ただし、提供状況は国と機能で異なり、日本で使えるかは確認が必要
- 強みと弱み:買い物中の人に届き、成果を数字で追える。一方、クリック単価の上昇傾向とAmazon依存、利益圧迫に注意
- 始め方:商品ページを整え、少額のスポンサー広告で試し、データを見て広げる
- 将来:動画のフルファネル化とAIショッピングが焦点。日本での展開は、引き続き要確認
- 素材:メイン画像、使用シーン、動画の3つを整える
次の行動は3つです。まず商品ページの画像と説明を見直す。次に、粗利から目標ACoSを決め、少額のスポンサー広告で試す。最後に、数字を見て動画やDSPに広げるかを判断する。商品画像やモデル撮影、動画の準備が必要になったら、物撮り.jp・フォトル・モデル撮影・動画制作の窓口へ、お気軽にご相談ください。