【プロが明かす】水着ネットショップの売上アップは写真が9割!売れる質感を撮る3つの秘訣
目次
ネットショップの水着写真、その「なんとなく」が売上を逃す原因です。
ネットショップで水着の売上を飛躍的に高める秘訣は、「質感」「色」「形」の3要素を写真で正確に伝え、顧客が商品を手に取っているかのような体験を提供することです。
多くのショップが見落としがちなこのポイントを徹底するだけで、クリック率や購入率は劇的に改善します。追加の機材なしで、今すぐ実践できるプロの視点をお伝えします。
私たち「物撮り.jp」にも、夏を前にしたアパレルブランド様から「サイトのアクセスはあるのに、水着だけが売れない」というご相談が毎年多く寄せられます。
共通しているのは、写真が「のっぺり」していること。
明るく撮れてはいるものの、生地の光沢感やリブの凹凸、繊細な色合いが失われ、商品の魅力が半減してしまっているのです。
この記事では、私、商品写真専門カメラマンの篠原が、多くのネットショップの売上改善に貢献してきた経験から、水着写真で絶対に押さえるべき3つの秘訣を具体的に解説します。
秘訣1:生地の「質感」を引き出すライティング術

水着の価値を大きく左右するのが「生地の質感」です。
最近は光沢のある素材、凹凸のあるリブ素材、マットな質感のものなど多種多様。この質感を写真で表現できるかどうかが、最初の関門です。
なぜ多くの写真が「のっぺり」してしまうのか?
失敗の最も多い原因は、光の当て方にあります。
商品を明るく見せようとして、正面から強い光を当ててしまうと、生地の微細な陰影がすべて消し飛んでしまいます。これが「のっぺり」とした写真を生み出す正体です。
プロは「半逆光」で質感を炙り出す
私たちプロが質感を重視する商品を撮影する際、多用するのが「半逆光」または「サイド光」です。
これは、商品の斜め後ろや真横から光を当てるテクニックです。
- 効果: 光が斜めから当たることで、生地の凹凸や繊維の一つ一つに微細な影が生まれます。この影こそが、写真に立体感とリアリティを与え、モニター越しの顧客に素材の感触を伝える重要な要素となります。
- 具体的な撮影例: リブ素材の水着を撮影する際、私たちは商品の左斜め後ろからメインライトを当て、影が強くなりすぎる部分には右前から補助的に弱い光(レフ板の反射光など)を当てます。これにより、リブの縦縞がくっきりと浮かび上がり、生地の伸縮性まで伝わるような一枚に仕上げます。
【ご自身で撮る場合のワンポイント】
ご自宅で撮影する場合、スマートフォンのライトを真正面から当てるのは絶対に避けてください。
自然光が差し込む窓の近くで、商品を窓に対して少し斜めに置いて撮影するだけで、質感の表現は格段に向上します。
秘訣2:クレームを防ぐ「正確な色」の再現方法

ネットショップにおける最大の敵の一つが、「届いたら色がイメージと違った」という顧客の声です。
特に水着は、鮮やかなネオンカラーや繊細なニュアンスカラーが多く、色再現の難易度が非常に高い商品です。
カメラが苦手とする「魔の色」が存在する
実は、デジタルカメラのイメージセンサーには、正確な再現が苦手な色域が存在します。
特に、彩度の高いピンクやエメラルドグリーンのような色は、色が飽和してしまい、のっぺりとした蛍光色のように写ってしまうことがよくあります。
これを「色の飽和」や「色転び」と呼びます。
「ホワイトバランス」と「カラーチェッカー」が生命線
物撮り.jpでは、正確な色再現のために、撮影プロセスで以下の2点を徹底しています。
- マニュアルホワイトバランス設定: 撮影現場の照明(太陽光、曇り、LEDなど)に合わせて、カメラのホワイトバランスを一つ一つ手動で設定します。
- オート設定に頼ると、撮影のたびに微妙に色味がズレてしまうリスクがあるためです。
- カラーチェッカーの使用: 撮影時、基準となる正確な色が印刷された「カラーチェッカー」というカードを商品と一緒に写し込みます。そして、写真編集(レタッチ)の段階で、写り込んだ基準色と本来の色が一致するように、写真全体のカラーバランスを厳密に調整します。
この工程を経ることで、モニター上で限りなく実物に近い色を再現し、「イメージ違い」による返品リスクを最小限に抑えています。
【ご自身で撮る場合のワンポイント】
撮影前に、白い紙を一枚用意してください。
カメラの画面でその白い紙が「青っぽく」も「黄色っぽく」もなく、純粋な「白」に見えるように、カメラのホワイトバランス設定を調整してみてください。これだけでも色の精度は大きく変わります。
秘訣3:着用イメージを掻き立てる「立体的な形」の作り方

水着をただ床に置いて撮影する「平置き」では、商品の持つ本来の美しいシルエットは伝わりません。
顧客が知りたいのは「自分が着たらどう見えるか」であり、そのためには写真に立体感を持たせることが不可欠です。
平置き撮影がNGな理由
水着は伸縮性のある生地で作られているため、平置きすると重力で伸びてしまい、本来のカップの形やカッティングの美しさが失われてしまいます。
これでは、まるで「布の塊」のように見えてしまい、顧客の購買意欲を刺激することはできません。
「詰め物」の工夫で命を吹き込む
モデルを起用しなくても、工夫次第で水着に立体的なフォルムを与えることは可能です。私たちはこれを「胴張り(どうばり)」と呼んでいます。
- プロのテクニック: 商品の形状に合わせて自作した型紙や、薄く柔らかなクッション材を水着の内部に丁寧に入れます。特に、バスト部分には丸みを帯びた自然な膨らみを、ウエスト部分には適度なくびれを意識して形を整えます。これにより、あたかも透明な人間が着用しているかのような、美しいシルエットを生み出すのです。
- 重要なのは「やりすぎない」こと: 詰め物を入れすぎると、不自然にパンパンになってしまい、逆に商品の魅力を損ねます。生地のドレープ(自然なたるみ)や柔らかさを残しつつ、要所要所の形状を整えるのがプロの腕の見せ所です。
【ご自身で撮る場合のワンポイント】
タオルや綿などを詰めるだけでも効果はあります。その際、商品の内側から見て、シワが不自然に寄っていないか、カップの形が左右対称になっているかを確認しながら、少しずつ形を整えていくのが成功のコツです。
まとめ:売れる水着写真とは「情報量」の多い写真である

水着ネットショップの売上をアップさせる秘訣は、単に「綺麗な写真」を撮ることではありません。
- 質感: 半逆光を使い、生地のディテールを写し撮る。
- 色: ホワイトバランスを正確に合わせ、実物の色を忠実に再現する。
- 形: 詰め物を工夫し、着用時のような立体的なシルエットを作る。
この3つの情報を写真一枚一枚にしっかりと盛り込むことで、顧客は安心して購入ボタンを押すことができます。
もし、これらの撮影をご自身で行うのが難しい、あるいはもっとクオリティを追求してライバルと差をつけたいとお考えなら、ぜひ私たち「物撮り.jp」にご相談ください。
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