寒い時期、ネットショップで売れるアイテムが分からない?プロが教える人気商品の共通点
目次
寒い時期にネットショップで売れる人気アイテムは、ずばり「素材感やシズル感で『暖かさ』を具体的に伝えられる商品」です。
例えば、見た目にもふもふとしたニットやボア素材のアパレル、湯気が立ち上る温かい料理、こっくりとしたテクスチャの保湿クリームなどが代表格です。
これらの人気商品は、写真を通じて「いかに暖かそうか」「いかに心地よさそうか」を視覚的に、そして直感的に伝えられるかどうかが、競合他社との差別化、ひいては売上を大きく左右します。
商品写真専門のオンライン撮影サービス「物撮り.jp」を運営するプロカメラマンの篠原です。
私たちは日々、全国のネットショップ様やメーカー様から様々な商品をお預かりし、その魅力を最大限に引き出す写真を提供しています。
この記事では、私たちが撮影現場で得た実体験に基づき、寒い時期に本当に売れるアイテムの具体的な共通点と、その魅力を写真で120%引き出すプロの撮影テクニックを徹底的に解説します。
寒い時期にネットショップで売上が伸びる人気商品の3大共通点

冬の商戦は、単に「冬物」を並べるだけでは勝てません。
お客様がネットショップの画面越しに「欲しい!」と感じる商品には、明確な共通点があります。
それは、人間の五感、特に「触覚」と「温覚」に訴えかける力です。
1. 視覚的な「暖かさ」の訴求
最も分かりやすい共通点です。
物理的に暖かいだけでなく、見た目にも暖色系(赤、オレンジ、黄色、ブラウンなど)であったり、厚手でボリューム感があったりする商品が好まれます。
- 例:厚手のウールコート、コーデュロイのパンツ、赤やブラウン系のマグカップ
2. 「質感(テクスチャ)」の魅力
寒い時期は、人は無意識に「心地よい手触り」を求めます。写真でその質感が伝わることが非常に重要です。
- 例:カシミアの滑らかさ、ボア素材のふわふわ感、ニットの編み目の立体感、食べ物のとろみ
3. 「おこもり需要」への対応
寒さで外出が減り、自宅で過ごす時間が増えるため、「家での時間を豊かにするアイテム」の需要が急激に高まります。
- 例:リラックスウェア、入浴剤、リッチな味わいのスイーツやコーヒー、趣味のアイテム
これらの共通点を持つ商品を、いかに写真で「体感」させるかがプロの腕の見せ所です。
【プロが撮影依頼で実感】寒い時期に特に注力すべき人気アイテム3選と撮影の罠

「物撮り.jp」にも、秋口から冬にかけて撮影依頼が殺到する特定の商品カテゴリがあります。
これらは売れる可能性が高い反面、素人撮影では魅力が伝わりにくい「撮影難易度の高い」アイテムでもあります。
私たちが実際にどのように撮影しているのか、具体的な事例を交えて解説します。
1. アパレル(ニット、アウター、ボア素材)
冬物アパレルの主役です。これらの商品は「素材感」が命です。
素人撮影の失敗例
スマートフォンのフラッシュを使ったり、真上からのっぺりと光を当てたりしてしまい、せっかくのニットの編み目やボアの毛足が潰れ、ただの「のっぺりした布」に見えてしまう。
これでは、5万円のカシミアセーターも、2千円のフリースと見分けがつきません。
「物撮り.jp」の撮影術
素材感を出すために、私たちは「半逆光(はんぎゃっこう)」または「サイド光」を多用します。
これは、商品の斜め後ろや真横から強い光を当てるライティング技術です。
なぜこの方法か?:正面からの光(順光)は影を消してしまいますが、横や後ろからの光は、ニットの編み目一つひとつや、ボアの毛足一本一本に「影」を作ります。
この微細な影こそが「立体感」と「質感」を生み出す正体です。
- 実際の経験: 以前、アパレルブランド様から「他社で撮ったが、カシミアのふんわり感が出ない」とご相談を受け、私たちが撮影し直したことがあります。その際、あえて強めのサイド光で繊維の輪郭を光らせ、背景を暗めに落とすことで、カシミア特有の繊細なうぶ毛と柔らかさを際立たせました。結果、その商品はシーズン前に完売したとご報告をいただきました。
2. 食品・グルメ(鍋セット、スイーツ、温かい飲み物)
冬の「おこもり需要」の筆頭です。食品は「シズル感」が全てです。
素人撮影の失敗例
鍋セットやラーメンが、ただの「具材の集合体」になってしまう。チョコレートがカチカチに冷たく見えたり、コーヒーがただの「黒い液体」にしか見えなかったりする。
「物撮り.jp」の撮影術
「暖かさ」の象徴である「湯気(ゆげ)」と「ツヤ感(光沢)」を狙います。
湯気の撮り方: 湯気は、実は「逆光」でしか写りません。商品の後ろから光を当て、湯気に光を透過させることで白く輝かせます。さらに、背景を暗く(黒や濃い茶色)すると、湯気は劇的に目立ちます。
ツヤ感の出し方: チョコレートの「とろり」とした感じや、スープの表面の「テリ」は、照明の「写り込み」を利用して表現します。面光源(柔らかい光)を意図的に反射させることで、みずみずしさと温かさを感じさせます。
- 実際の経験: コーヒー豆の撮影依頼は定番ですが、私たちは「豆」だけではなく、必ず「淹れたてのコーヒー」のカットも提案します。この時、暗めの背景を選び、カップの向こう側からライトを当てて、立ち上る湯気を白く飛ばすように撮影します。この1カットがあるだけで、お客様が「この豆でコーヒーを淹れたい」と感じる訴求力が全く変わります。
3. コスメ・美容アイテム(保湿クリーム、入浴剤)
乾燥する季節、保湿アイテムやバスグッズは鉄板の人気商品です。
素人撮影の失敗例: 保湿クリームが、ベタッとした「白い粘土」のように写ってしまう。入浴剤が、ただの「色のついた固形物」にしか見えない。
「物撮り.jp」の撮影術
「保湿力=みずみずしさ」を表現するため、「テクスチャ」と「透明感」にこだわります。
クリームのテクスチャ: マクロレンズ(接写用レンズ)を使い、クリームの「角(つの)」が立つ様子や、滑らかな表面の「ツヤ」を接写します。照明は、あえて一部に強いハイライト(光の反射)を作り、水分が光っているように見せます。
入浴剤の撮り方: 商品単体(ブツ撮り)に加え、水に溶けていく「瞬間」を撮影します。水中でシュワシュワと発泡する様子や、色が溶け出していく様子は、「温かいお風呂でのリラックス体験」を直接的に想起させます。
- 実際の経験: あるメーカー様の高保湿クリームの撮影で、「こっくり感」を出すために、意図的に室温を少し下げてクリームの粘度を上げた状態で撮影したことがあります。また、スパチュラ(ヘラ)ですくい上げたカットでは、クリームの「重み」で少し垂れる瞬間を狙い、その濃厚さを表現しました。
なぜプロの商品写真は、寒い時期のアイテムの売上をこれほど変えるのか?

「なんとなくキレイ」だからではありません。プロは、お客様の「欲しい」という感情を意図的に引き出すための「光」と「構図」を知っているからです。
理由1:素人撮影では「素材感」が死んでしまうから
先述の通り、ネットショップで最も致命的なのは「商品の質感が伝わらない」ことです。
特にスマートフォンの自動モードや、部屋の天井照明(シーリングライト)での撮影は、光が上から均一に当たってしまうため、商品の凹凸や質感が全て消え去ります。
私たちが「物撮り.jp」のスタジオで最もこだわるのはライティングです。商品の特性に合わせ、光の角度、強さ、硬さ(影の濃さ)を1灯ずつ緻密にコントロールします。これにより、ウールのチクチク感、ボアのフワフワ感といった「触覚」を視覚だけで伝えることができます。
理由2:「暖かさ」という"感覚"を"視覚"に翻訳する技術
「暖かさ」は感覚です。これを写真で表現するには専門技術が必要です。
- 色温度(いろおんど)の調整: プロはカメラの「ホワイトバランス」を厳密に設定します。冬物商品は、あえて少しだけ「暖色系(黄色や赤みがかった色)」に調整することがあります。青みがかった写真(寒色系)のダウンジャケットより、わずかに太陽光のような暖かみを感じる写真のダウンジャケットの方が、お客様は「暖かそう」と直感的に判断します。
- 露出(明るさ)の最適化: 例えば、白いニットを撮る時、カメラの自動設定では「白飛び(明るすぎて質感が消える)」したり、逆に「暗く沈んだグレー」になったりしがちです。私たちは、ニットの繊維が見えるギリギリの明るさを狙って調整し、「柔らかく暖かい白」を表現します。
ネットショップ運営者必見!今すぐできる「暖かみ」演出の撮影テクニック

プロに頼むのがベストですが、「まずは自分で試したい」という方のために、私たちが実践しているテクニックの一部を特別にお教えします。
テクニック1:最強の光源「自然光が差し込む窓際」で撮る
この記事の冒頭でも触れた「最も簡単なコツ」です。プロがスタジオで作り込む光に最も近いのが、実は「窓から入る自然光」です。
準備するもの
- 商品
- レースのカーテンがある窓
- 白い画用紙 または 発泡スチロールの板(100円ショップでOK)
撮影ステップ
- 部屋の電気を全て消す。(最重要!天井の光と窓の光が混ざると色が濁ります)
- 窓のそば(レースのカーテン越し)に商品を置きます。光が横から当たる位置がベストです。
- 商品を見て、影が濃く出ている側(窓と反対側)に、白い画用紙や板を立てて置きます。
- 白い板が光を反射し、暗い部分をフワッと明るくしてくれます(これを「レフ板」効果と呼びます)。
- この状態で、スマートフォンで撮影します。
これだけで、フラッシュを焚いたり部屋の電気で撮ったりするより、何倍も「質感」と「立体感」のある写真が撮れます。
テクニック2:小道具(プロップ)で「冬らしさ」をプラスする
商品単体よりも、「冬のワンシーン」を切り取ることで、お客様は購入後の体験をイメージしやすくなります。
「暖かさ」を連想させる小道具の例:
- 松ぼっくり、ドライフラワー
- 毛糸玉、ウールの布
- 洋書、アンティーク調のトレイ
- 湯気が出ているマグカップ(商品の邪魔にならない程度に)
「物撮り.jp」での独自ノウハウ:
私たちは「白背景・切り抜き」の撮影(1カット550円)とは別に、こうした小道具を使った「シーン撮影」も得意としています。
その際、「小道具を主役にしすぎない」ことを鉄則としています。
小道具はあくまで脇役です。例えば、クリームを撮るなら、背景にタオルを「ぼかして」写り込ませる程度にします。やりすぎると、何の商品ページか分からなくなってしまうため、バランス感覚が非常に重要です。
スピードとクオリティが求められる冬商戦は、プロに任せる選択肢を
寒い時期の人気商品は、季節限定であり、ライバルも多いため「スピード」が命です。
- 「自分で撮ってみたが、どうも暖かそうに見えない…」
- 「新商品の登録が間に合わず、販売機会を逃しそうだ…」
- 「商品点数が多くて、撮影する時間がない…」
このような課題を抱えているなら、ぜひ「物撮り.jp」にご相談ください。
私たちのサービスは、ネットショップ運営者様の「欲しい」に応えるために設計されています。
- 理由1:圧倒的なスピード納品 商品がスタジオに到着してから最短3営業日でデータを納品します。「寒い!」と思ったらすぐに販売開始できる、そのスピード感が冬商戦では強力な武器になります。
- 理由2:1商品からOKの柔軟性 「まずこの1商品だけ試したい」というご要望に応え、1商品(4カット2,200円)からご依頼いただけます。大量発注の必要はありません。
- 理由3:全国どこからでも郵送で完結 スタジオにお越しいただく必要はありません。商品を郵送していただくだけで、プロクオリティの写真が手に入ります。
- 理由4:プロの技術を1カット550円で これまで解説してきたライティング技術、シズル感の演出、素材感の表現。これら全てを、1カット550円という明朗会計でご提供します。
まとめ

寒い時期にネットショップで売れる人気商品は、「暖かさ」や「心地よい質感」を明確に持つアイテムです。
そして、その売上を左右するのは、その「感覚」を写真によってどれだけお客様の脳に直接届けられるかにかかっています。
写真は、単なる「記録」ではありません。お客様の「触りたい」「暖まりたい」「心地よさそう」という感情を引き出すための「商品販売戦略」です。
もし、ご自身での撮影に限界を感じたり、ライバルと圧倒的な差をつけたいとお考えでしたら、いつでも私たち「物撮り.jp」にご連絡ください。
