【プロが徹底解説】商品撮影のストロボとLEDの違いとは?メリット・デメリットと最適な選び方

2025.10.13
【プロが徹底解説】商品撮影のストロボとLEDの違いとは?メリット・デメリットと最適な選び方

商品撮影の照明、ストロボとLED、結局どちらを選ぶべきか?

商品撮影のクオリティを左右する最も重要な要素、それは「光」です。そして、その光を作り出す機材として代表的なのが「ストロボ」と「LEDライト」。ECサイトの運営者やメーカーのご担当者様から、「どちらを使えばいいのかわからない」というご相談を非常によくいただきます。

結論から申し上げます。「静止した商品を、最高のクオリティでシャープに撮影したいならストロボ」「動画も撮影したい、または光の当たり方を直接見ながら手軽に撮影したいならLEDライト」が最適な選択です。

私たちプロカメラマンが運営する商品撮影サービス「物撮り.jp」では、撮影する商品や求められる表現によって両者を厳密に使い分けています。この記事では、なぜそう断言できるのか、両者の根本的な違いから、それぞれのメリット・デメリット、そしてプロの現場での具体的な使い分けまで、専門的な視点から徹底的に解説します。

ストロボとLEDの根本的な違い:光の「質」と「発光方式」

ストロボとLEDの根本的な違い:光の「質」と「発光方式」

まず、両者が全く異なるものであることを理解する必要があります。一番の違いは「光り方」です。

ストロボ:一瞬の閃光で被写体を捉える「瞬間光」

ストロボは、カメラのシャッターが切れるごく短い瞬間だけ、非常に強い光を「ピカッ」と発光させる「瞬間光」です。

家庭用のカメラについている小さなフラッシュを、何十倍、何百倍も強力にしたものだと考えてください。光の持続時間は1/1000秒〜1/10000秒と、人間の目では捉えられないほどの速さです。

LED:常に光り続ける「定常光」

一方、LEDライトは、スイッチを入れている間ずっと光り続ける「定常光」です。家庭の照明やデスクライトと同じで、常に被写体を照らし続けます。そのため、光が商品にどのように当たっているか、影がどこにできるかを、撮影前に目で見て確認できるのが大きな特徴です。

この「一瞬だけ光るか」「ずっと光っているか」という根本的な違いが、それぞれのメリット・デメリットに直結します。

商品撮影におけるストロボのメリット・デメリット

商品撮影におけるストロボのメリット・デメリット

プロの物撮りの現場で、今なお王座に君臨し続けるのがストロボです。その理由をメリットから見ていきましょう。

ストロボのメリット

圧倒的な大光量

ストロボの最大の武器は、そのパワーです。一瞬にエネルギーを集中させるため、非常に明るい光を生み出せます。これにより、カメラの感度(ISO)を最低値に設定し、レンズの絞り(F値)を大きく絞り込んでも、適正な明るさの写真を撮ることができます。

絞りを絞ることで、商品の手前から奥までピントが合った「シャープで解像感の高い写真」が撮影可能になります。これは商品の質感をリアルに伝えたい場合に極めて重要です。

動きを完璧に止められる

1/1000秒を超える閃光時間は、あらゆる動きを「止めて」写し撮ります。例えば、化粧水のテクスチャが弾ける瞬間や、グラスに注がれる飲み物の飛沫など、肉眼では追えない一瞬をクリアに捉えることができます。

私たち「物撮り.jp」が食品や化粧品の撮影でシズル感を表現する際、このストロボの「動きを止める力」は絶対に欠かせない技術です。LEDの光では、こうした動きはブレてしまい、シャープな表現は不可能です。

太陽光に匹敵する優れた色再現性

高品質なストロボの光は、色の再現性が非常に高い「太陽光」に近い性質を持っています。これにより、商品の持つ本来の色を忠実に、そして鮮やかに表現することができます。

特に、ブランドカラーが重要なアパレル商品や、微妙な色合いが価値を決めるコスメ商品の撮影では、この正確な色再現性が売上を左右する生命線となります。

ストロボのデメリット

仕上がりがイメージしづらい

ストロボはシャッターを切った瞬間しか光らないため、撮影前に完成形を目で見て確認することができません。「モデリングランプ」という常時点灯する弱い光で当たりをつけますが、最終的な光の強さや影の出方は、実際に撮影して写真を確認するまで分かりません。

これには多くの経験と知識が必要で、初心者にとっては最大の障壁となります。

機材が高価で、操作がやや複雑

本格的なモノブロックストロボやジェネレータータイプのストロボは、高品質なLEDライトと比較して高価になる傾向があります。また、光量調整やカメラとの同調(シンクロ)設定など、操作にも専門的な知識が求められます。

動画撮影には使用できない

当然ですが、瞬間的にしか光らないため、動画撮影にストロボは使えません。

【比較解説】商品撮影におけるLEDライトのメリット・デメリット

【比較解説】商品撮影におけるLEDライトのメリット・デメリット

近年、技術の進化により性能が飛躍的に向上し、多くの場面で活用されるようになったのがLEDライトです。

LEDライトのメリット

見たまま撮影できる

LEDライト最大のメリットは、光が常に点灯しているため、目で見たままの状態で撮影できることです。ライトの位置を少し動かせば、リアルタイムで商品の影の出方が変わるのを確認できます。そのため、初心者でも直感的にライティングを組むことができ、失敗が少ないのが魅力です。

動画撮影にも対応可能

ECサイトやSNSで動画コンテンツの重要性が増す中、写真と動画の両方を撮影できる点は非常に大きなアドバンテージです。「物撮り.jp」でも、静止画と短いプロモーション動画をセットでご依頼いただくケースが増えており、そうした際には高品質なLEDライトが活躍します。

比較的安価で導入しやすい

同程度の光量を求めなければ、ストロボよりも安価に導入できるモデルが多く存在します。機材がコンパクトで軽量なものも多く、個人でネットショップを運営されている方でも導入しやすいでしょう。

LEDライトのデメリット

ストロボに比べて光量が弱い

最大のデメリットは、同価格帯のストロボと比較して光量が弱い点です。光量が足りないと、カメラのシャッタースピードを遅くしたり、絞りを開けたり、ISO感度を上げたりする必要が出てきます。

これにより、「手ブレ・被写体ブレが発生しやすくなる」「写真全体がシャープになりにくい」「画質が荒れる」といった問題につながる可能性があります。

動きのある撮影には全く不向き

前述の通り、LEDの光では動きのある被写体をシャープに止めることはできません。常に光が当たり続けているため、動いているものはそのまま「ブレ」として写ってしまいます。

色の再現性(演色性)に注意が必要

LEDライトを選ぶ際に最も注意すべきは「演色性(CRI)」という数値です。これは、その光がどれだけ自然光に近い色を再現できるかを示す指標で、CRIが低い安価なLEDライトを使うと、商品の色が不自然に緑がかったり、くすんで見えたりします。

私たちがプロの現場で使う機材は、CRIが95以上のものに限定しています。これは、お客様の大切な商品の色を正しく伝えるための譲れない基準です。

プロの現場「物撮り.jp」での具体的な使い分け事例

プロの現場「物撮り.jp」での具体的な使い分け事例

理論だけでは分かりにくい部分を、私たちの実際の撮影事例でご紹介します。

ストロボを選ぶケース

  • 事例1:高級腕時計の撮影 金属の光沢と文字盤の繊細なディテールを両立させるため、ストロボを使用しました。硬質な光を放つストロボを、ディフューザー(光を和らげるアクセサリー)越しに当てることで、金属の重厚な輝きは残しつつ、文字盤への不快な映り込みを徹底的にコントロールします。LEDの弱い光ではこのキレのある質感は表現できません。
  • 事例2:アパレルブランドのニット製品 ニットの編み目や素材のふんわりとした質感を表現するために、斜め上からストロボを1灯当て、意図的に強い影を作ります。この陰影によって生地の立体感が強調され、写真を見るだけで素材の良さが伝わるようになります。

LEDを選ぶケース

  • 事例1:化粧品ブランドのSNS用動画・写真 新商品の美容液について、静止画とInstagram用の短い動画(リール)を同時に撮影するご依頼でした。このケースでは、写真と動画で光の質や色味が変わらないよう、一貫して高性能LEDライトを使用。美容液が肌に落ちるシーンなど、動きはスローモーションで撮影することで、LEDでもブレを抑えた美しい映像表現を可能にしました。

まとめ:あなたの目的に最適なのはストロボ?それともLED?

ここまで解説してきた内容をまとめます。どちらを選ぶべきか、以下の基準で判断してみてください。

ストロボがおすすめな人・目的

  • 商品の質感をシャープに、細部までこだわり抜いて表現したい
  • 宝石、時計、ガラス製品など、反射のコントロールが難しい商品を撮る
  • 液体や粉末など、動きのある被写体を撮る必要がある
  • 写真のクオリティを最優先し、プロレベルの仕上がりを求める

LEDライトがおすすめな人・目的

  • 商品撮影の初心者で、まずは手軽に始めたい
  • 写真だけでなく、動画も同じ機材で撮影したい
  • Webサイト用のイメージカットなど、柔らかく自然な雰囲気の写真が欲しい

照明機材の選択は、商品写真の成功を左右する重要な決断です。しかし、高価な機材を揃え、専門知識を学ぶには多くの時間とコストがかかります。

もし、「機材選びや設定で悩むことなく、すぐにプロ品質の写真が欲しい」とお考えなら、ぜひ私たち「物撮り.jp」にご相談ください。1カット550円から、全国どこからでも郵送でご依頼いただけます。お客様の商品に最適なライティングをプロが見極め、その魅力を最大限に引き出す一枚を撮影いたします。

商品1点からでも撮影します

まずはお申込み ご利用の流れはこちら